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スポーツとは関係ありませんが、部活動について取材する中で、「クラスに1人2人は中学に来ていない子がいる」というのを耳にしました。
昔ならば、学年に1人はいた登校拒否。
ですが、それが今では学年どころか、クラスに1人2人はいるというのでビックリ!
中には、理由なく「行きたくないから」「面倒だから」「行くも行かないも自分の自由」と言っている子がいるというから、驚きです。
では、そういう子たちはどうなるのか?
今回は、中学に行かない子について
- 進級
- 卒業
- 進学
それぞれ今後どうなるのか、というのを調べました。
一つの参考になれば幸いです。
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中学に行かない場合でも進級はできるの?
進級できるのかどうかは、心配だわ。
答えを述べると・・・日本の中学では、基本的に毎日学校に登校していなくても、進級は可能です。
中学までは、義務教育です。
公立中学の場合、年齢に応じた教育を・・・という考えのもと学校教育を行っているので、行かなくても進級できます。
ただし、私立中学の場合、留年になることもあるんです。
「学校長の判断により決定する」というのが私立中学にはありますが、有無を言わせずというわけではなく、選択肢は与えられます。
公立中学が義務教育中の留年は、年齢に応じた教育をしているためないとしていますが、この考えは日本独自のもの。
課程主義を選択している、フランスやドイツなどは中学生でも留年はあります。
また、アメリカに至っては、留年だけでなく、飛び級があることはドラマや映画でも一般的ですよね。
では、日本の私立中学もそういった課程主義なのか?というと、そうではありません。
あくまでも、「進級するのか・留年したいのか」は、生徒とその親の返答にもより、会議にかけられ決定します。
これは私立中学の、「もう一年学び直しができる」という考えでもあり、
- 病気療養で学校に行けなかった
- 成績不良(学習到達度の不足)
- 精神的な理由による不登校
などで、留年して学び直しができます。
私立中学でも、留年回避する方法として、いくつかの策は与えられることが多いです。
- このテストで○点以上取れたら
- この課題さえ提出したら
- フリースクール等、学校が認めた機関への出席
というチャンスは与えられ、公立中学と同様、基本的に義務教育中年齢に応じた教育を受けさせたいという考えは根本にあります。
もし学校の決定により留年になった場合でも、公立中学に転校すると、留年は取り消しとなり、年齢通りの学年で進級可能です。
中学に行かない場合でも卒業はできるの?
先ほども述べた通り、日本の中学は義務教育なので、3年間学校に行かなくても、卒業はできます。
義務教育だからこそ、学校に行くのは義務ではないのか?という疑問もあるかと思いますが・・・
日本の義務教育における「義務」とは、学校に行って教育を受ける義務は子供だけに求められるものではなく、義務教育を受けさせる義務として親に求められる義務でもあります。
- 小学校が義務教育されたのは、1886年(明治19年)
- 中学校が義務教育となったのは、1947年(昭和22年)
と、中学までを義務教育とされたのは、昭和の戦後になってからなんです。
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中学に行かない場合でも進学できるのか?
卒業後の進路として、高校へは進学できるの?
答えから述べると、県立・公立高校への進学は、非常に難しくなります。
というのも・・・
高校入試に伴い、中学からは内申書(調査書)が高校側にいきます。
入試のテスト結果だけでなく、
- 中学での成績
- 出席日数
は、その子を合格させるかどうかの判断基準となるのです。
中学の通知表は、中間・期末などのテスト結果だけでなく、小テストの結果・出席日数・授業態度・授業への意欲・提出物なども考慮してつけられます。
テスト結果がいくら良くても、授業態度が悪かったり、提出物を期限内に出さなければ良い評価はつきません。
その中でも、出席日数というのは重要で、期間内における規定の出席日数というのが設けられています。
状況別パターン
- 不登校だったものの、リモートは受けていた→多少考慮される可能性
- 不登校だったが、テストは受け、提出物は出していた→多少考慮される可能性
- 不登校で、リモートもテストも受けず、提出物も出していない→考慮されない
また、不登校であったのが中学3年間のうち、いつだったのかも関係します。
高校側が注意して内申書を見るのは、主に中学3年です。
1年・2年の頃は全くいかないというのではありませんが、主に3学期間を総合して最も良かった成績が内申書として報告されたりします。
ただ、出席日数はそのまま伝わりますので、注意が必要です。
登校拒否ではないのですが、コロナの後遺症で、学校に行けない期間が長くありました。
コロナの後遺症ということで、公欠扱いになり、出席日数の評価には響きませんでしたが、通知表の評価には大きく関係したんです。
通知表をつけるにあたり、規定の出席日数というのがあり、それは理由関係なく評価として響きます。
ただし、学校側からは
- 「五段階評価の通知表ではなく、文章で通知表評価とする」
- 「前学期より確実に評価は下がるが、五段階評価をつける」
どちらか親子で話し合い、好きな方を選択してくださいと言われました。
テストを受け、提出物も基本的には出していたので、「1」はつかないと言われましたが、小テスト・授業態度・実技の評価がつかないため、どうしてもマイナスになるというのです。
まだ3年生ではないので、受験・進学には大きく響かないのが幸いでした。
私立高校への進学は?
私立高校であれば、内申書の評価よりも、入試のテスト結果を重視している学校もあり、進学は可能です。
また、
- 通信制高校
- 定時制高校
- 高等専修学校
- 高等専門学校
- 高卒認定をとる
という選択肢もあります。
高卒認定を取れば、大学受験しなくをとることも可能ですが、大学や専門学校へ進学しなかった場合、高卒認定であって高校卒業認定ではないので「中卒」となる点に注意が必要です。
最後に
ポイントをまとめます。
学校に行かなくても、
- 公立高校は、進級できる
- 私立高校は、学校の判断による
- 中学は義務教育なため、卒業可能
- 公立高校への進学は、内申書の評価により、厳しくなる
- 私立高校や、それ以外の選択肢はある
中学で不登校になってる理由は、それぞれです。
中には、「ただ面倒だから」「自分には学校以外の可能性がある」などと言って行かない子もいます。
一昔前ならば、「皆で迎えに行ってみよう」などと、クラス全体で動くこともありましたが、近年そういうことを許可する学校はなかなかありません。
難しい問題ですが、今後の進路も踏まえ、今の現状について家庭で話し合うのがいいでしょう。
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